ユニットバスは風呂・トイレ別のタイプに比べて使いづらいと感じている人は多いです。
少し検索するだけでも、『ユニットバスはやめとけ』や『ユニットバスはデメリットしかない』などユニットバスに対する悪口(?)がネット上には溢れかえっています。
風呂・トイレ別のタイプと比べると、確かに使いづらいユニットバス。
ですがデメリットだけでなく、ユニットバスには独自のメリットも複数あります。
またちょっとした工夫をすることで、ユニットバスのデメリットを解消・軽減することは可能。そのためイメージしているよりもユニットバスは使いやすいです。
- ユニットバスが今よりも圧倒的に使いやすくなる
- ユニットバス付きの部屋に住むことへの抵抗が激減する
ユニットバスのメリット・デメリットだけでなく、どんな人がユニットバスと相性がいいのかまでお伝えします。
ユニットバスを使っている人だけでなく、これから使うかもしれない人にとっても有益な情報となっているので、もくじから気になった項目だけでも眺めてみてください。
そもそもユニットバスって何?(読み飛ばし可)
ユニットバスという言葉はよく聞くけど、具体的にどういうものがユニットバスと呼ばれるのか知りたいという人のために説明をしておきます。
まずはユニットバスの定義から、とても分かりやすい説明があったので下記をご覧ください。
ユニットバスは、あらかじめ浴室の壁・床・天井・浴槽といったパーツがセットで製造されており、それらを施工現場で組み立てる浴室を指します。
引用:BXゆとりフォーム株式会社HP
せっかくなので補足していきます。
従来の浴室の組み立て方としては、現地で床や壁などのタイルを張り付ける『在来工法』というものでした。
しかし施工に時間がかかる点や、タイルの隙間にカビが生えやすい点、冬に床が冷たい点などいろいろな問題があったのです。
そこで登場したのがユニットバス。
あらかじめ浴室の構成に必要なバスタブや床・壁・天井などをパーツとして作成しておくことで、現地での作業が組み立てだけで済むようになりました。
また浴室とトイレと洗面所を一ヵ所にまとめることで、部屋面積のうち居室として使える空間を広めに確保できる点など、ユニットバスは普及するだけのメリットを複数持っていたのです。
一般的にユニットバスと言うと、
- 浴槽
- トイレ
- 洗面台
この3つがいっしょになったものだと思う人が多いと思います。
ですが最初に紹介した定義で判断すると、トイレと浴室が別々でもユニットバスとなります。
もし正確に表現するなら、
といった感じです。
というわけで、次からが記事の本編となります。
ユニットバスのメリット
デメリットばかりが取り沙汰されているユニットバスですが、もちろんメリットもあります。
- 家賃が安い傾向がある
- 浴槽とトイレをいっしょに洗える
- お湯が冷えにくい
- 水回りのトラブルが起きにくい
ひとつずつ紹介していきましょう。
家賃が安い傾向がある
風呂・トイレが別の部屋よりも、ユニットバスが採用されている部屋のほうが、家賃が安い傾向にあります。
引用:一人暮らしのシングルに聞いた 賃貸住宅設備ランキング 2021 | 住まいのお役立ち記事 (suumo.jp)
こちらのデータから分かる通り、風呂・トイレ別という条件はとても人気があります。つまり需要が高い分家賃も高額になりやすいのです。
それに比べてユニットバスは人気がない分、家賃の安さなどを売りにしている場合が多いのです。
他にどうしても譲れない条件があるけど家賃は抑えたい、という人はユニットバスの部屋を選択肢に入れるのもいいでしょう。
ユニットバスにそこまで抵抗がないのであれば、月々の家賃を抑えることができるのでおすすめです。
浴槽とトイレをいっしょに洗える
浴槽を洗うついでにトイレも掃除ができる点は、ユニットバスならではのメリットと言えるでしょう。
すでに一人暮らしをしている人には共感いただけると思いますが、トイレ掃除は家事の中でも結構サボってしまいがちな部分なんですよね。
ユニットバスであれば、風呂掃除をした際にトイレのエリアまで気軽にシャワーで洗い流すことができます。
便器の裏側の床は、普通のトイレであれば掃除が困難なポイントのひとつ。ユニットバスであれば便器の裏までシャワーの勢いでらくらく洗浄可能。
水気を残さないよう気をつければ、清潔な状態を長く維持することができます。
平行して便器の内側も清掃できるようになれば、ユニットバスの扱いに関してはベテランと言っていいでしょう。
お湯が冷えにくい
ユニットバスはお湯が冷えにくいので、湯船の温度を一定に保ちやすいです。
前項で少しだけ触れましたが、ユニットバスは壁や天井などをパーツ化し、組み合わせることで作成しています。
パーツは、組み合わせたときに隙間ができないよう規格が決まっています。そのおかげでユニットバスは気密性が高く、外に熱を逃がしにくい構造となっているのです。
ちなみに小さいお子さんがいる家庭や、高齢の人が住んでいる家でユニットバスが推奨される理由でもあります。
もちろん風呂・トイレ別の1点ユニットバスなどもこのメリットはあります。
逆に言うと、熱を逃がしにくい機能に関しては、風呂・トイレが同じ空間にあるユニットバスも引けを取らないということです。
ユニットバスのデメリット
続いて、ユニットバスのデメリットについて紹介です。
- 風呂・トイレを使うタイミングを考える必要がある
- 湯船に浸かりづらい
- シャンプーなど置き場所に困る
- トイレットペーパーの扱いに困る(湿気がこもる)
- ウォシュレットがない場合がある
- 狭い
なんとなく想像ができる項目もあるかと思いますが、それぞれ具体的に解説していきましょう。
風呂・トイレを使うタイミングを考える必要がある
入浴するタイミングとトイレを利用するタイミングが重なる可能性がある点は、ユニットバスの大きなデメリットのひとつです。
まず浴室を使ったあとにトイレを使おうとした場合、空気がじっとりとしていたり床が濡れていたりして、あまり気分が良くありません。
またトイレットペーパーの質によっては、湿気を吸収することでまともに使用できない状態になっていることもあります。
(経験からいうと、生地の薄いトイレットペーパーはぼろぼろになりやすいです)
逆にトイレを使用したすぐあとに入浴をするパターンの場合は、だいたい予想ができるでしょうが臭いが気になる可能性が高いです。
お腹の調子が安定しない人にとっては、ユニットバスと上手に付き合っていくために工夫が必要かもしれません。
どうしても入浴する前にお腹が限界を迎えたら、トイレをしようした流れで入浴してしまいましょう。1度ユニットバスから出てしまうと臭い耐性がリセットしてしまうので、不快感が強くなります。
湯船に浸かりづらい
ユニットバスはお湯を張って浸かることには、あまり適していない設計となっています。
前項で紹介したとおりユニットバスは気密性が高いため、お湯の温度が外に逃げにくいです。
問題なのは、シャワーを浴びる場所も浴槽の中だということ。
シャワーから出るお湯を使って湯船を張ろうとすると、シャンプーや体を洗う作業を進めることができません。
シャワーを浴びるのに使ったお湯をそのまま溜めて、湯船を張る方法も不可能ではありませんが、
上記のような欠点が付きまといます。
シャワーを浴びたあとにゆっくり入浴したい人にとっては、ユニットバスは使いづらいと感じやすいでしょう。
シャンプーなどの置き場所に困る
ユニットバスにはシャンプーやリンスなどのボトルを設置するスペースが設けられていないことが多いです。
洗面台の上に十分なスペースがあれば、シャンプーなどを置くのに利用できるでしょう。
ただ浴室を使うときには、トイレ側に水滴が飛ばないようシャワーカーテンを展開することになります。
ちょっとしたリスクではありますが、浴室は毎日利用する設備です。
過ごしやすい環境をつくるのであれば、入浴アイテムの置き場所については、解消優先度の高いデメリットと言えます。
トイレットペーパーの扱いに困る
トイレットペーパーは名前の通り、紙。水に濡れると湿って使い物にならなくなることがよくあります。
ひとつめのデメリットを紹介するときに触れましたが、生地の薄いトイレットペーパーは、水気による劣化が特にひどいです。
予備のトイレットペーパーについても置き場所に気をつけなくてはなりません。
以前、ユニットバス付きの部屋に住んでいたとき、予備のトイレットペーパーの置き場所を調べたことがります。
すると『床ではなく高い位置に置きましょう』という対策を紹介しているサイトが多かったので、高い位置に備え付けられていた収納棚を使い実践してみました。
ですが結果はほぼ全滅。
それもそのはず、浴槽でシャワーを使ったとき、湯気はシャワーカーテンの上部からトイレ側へと流れ出ます。
つまり湯気は、ダイレクトにトイレットペーパーを襲撃していたのです。
収納棚の位置が、シャワーカーテンから十分離れていればトイレットペーパーに被害はなかったのかもしれません。当時のぼくは仕方なく、ユニットバスの外(廊下)に予備のトイレットペーパーを置くようにしていました。
さておき、
トイレットペーパーは置き場所を間違えると全滅、退避させるといざ必要になったときに用意するのが面倒、と扱いに困りやすいです。
ウォシュレットがない場合がある
ユニットバスのトイレには、ウォシュレットがついていない場合が多いです。
個人的にはデメリットの中でも1番の項目。ウォシュレットの素晴らしさを知ってしまった人なら大いに共感いただけると思います。
合わせて、便座の温度調節機能も備わっていないため、冬場はかなり使いづらく感じます。
トイレの快適性にこだわりたい人は、ユニットバス付きで選べる部屋が大きく限定されてしまうでしょう。
狭い
ぼく以外誰も気づいていないデメリットかもしれませんが、ユニットバスは狭いです。
浴室のスペースに洗面台とトイレが押し込まれているような状態なので、当然といえば当然ですね。
一般住宅であれば工事によって拡張することができるかもしれませんが、賃貸なのでもちろんこの対策は不可。
- トイレの便座に座ったときに、壁やトイレットペーパーホルダーが腕に当たる
- 備品の収納が満足にできない
- 入浴をした場合、足が延ばしづらくゆったりしづらい
などなど、細かい事例を挙げたらキリがありません。
狭いことの長所として、空間に溜まった湿気を短時間で逃がしやすいです。
日本は1年を通して湿潤な期間が多いため、カビが発生しやすい問題を抱えています。
賃貸のアパートなどは部屋の空気を入れ替える手段が乏しい場合が多く、特にカビとの戦いが熾烈です。
ユニットバスは換気の仕方を工夫すれば、一般家庭の浴室よりも清潔に使える可能性があります。
ユニットバスの上手な使い方
続いて、ユニットバスを快適に使うための、コツを紹介します。
- シャワーカーテンは浴室の内側に入れる
- お湯を溜めるタイミングを工夫する
- 湯船に浸からない
- シャワーラックを使う
- なるべくものを置かない
- 水気はしっかり取り除く
- 風呂掃除は、使用後なるべく早めに行う
- (番外編)排水溝のフタを外しておく
では、詳しく解説していきましょう。
シャワーカーテンは浴室の内側に入れる
シャワーを浴びるとき、シャワーカーテンは浴槽の内側に入れて使いましょう。
シャワーカーテンの裾が浴槽の内側にあることで、カーテンについた水滴がトイレ側の床面に落下するのを防ぐことができます。
またゆっくり入浴するときは、水滴が飛散する心配が少ないので、シャワーカーテンは開けておいても問題ありません。
カーテンに区切られた空間にこもった熱気を逃がすことで、熱中症の対策になります。
ちなみにシャワーカーテンは、どんなに対策をしていても数か月使えばほぼ確実にカビは生えます。
被害が小さければカビを除去するスプレーを使うのもいいですが、ひどい状態のときは素直に買い替えるのがおすすめです。
お湯を溜めるタイミングを工夫する
ユニットバスで入浴まで行うのであれば、効率よく入浴するため、お湯を溜めるタイミングを工夫する必要があります。
お湯を溜めるタイミングは、下記の2つのパターンがおすすめです。
- シャワーを浴びる前にお湯を溜めておく
- シャワーのあと、他の作業をしている間にお湯を溜める
もっとも簡単なのは、シャワーを浴びる前にお湯を溜めておく方法です。
入浴して身体がしっかり温まったら、風呂の栓を抜いてシャワーを開始。シャンプーやボディウォッシュをしている間にお湯がどんどん抜けていくため、シャワーが終わったころには浴槽はからになっていると思います。
もう一つのおすすめ手順としては、シャワーを浴びたあと、トリートメントやスキンケアをしている間にお湯を溜める方法があります。
この方法を実践する場合は、半身浴がおすすめです。
- 全身浴をするだけのお湯を溜めるのには時間がかかってしまうため
- そもそも全身浴には、メリットが少ないため
入浴中、人間の身体には浴槽に溜まったお湯から『静水圧』という力が加わります。
簡単に言うと、水の重さによって発生する小さな圧力のようなものですね。
(『静』という字が頭につくのは、水に動きがない(静止している)状態だから)
ほどよい静水圧であれば、
- 血行を促進して、新陳代謝が良くなる
- 自律神経を整え、入浴中のリラックス効果が高まる
などのプラス要素があります。
しかし全身浴をした場合は、必要以上の静水圧が心臓にかかり、リラックスとは真逆の状態となってしまいます。
それと、全身浴をすると汗がたくさん出るので、ダイエットに効果的という通説も、実は間違いであることを付け加えておきます。
入浴してかいた汗は、運動をして脂肪が燃焼した結果出た汗とは異なり、身体の中の水分を排出しただけなので、(一時的な体重減少ならともかく)ダイエットとしての効果は期待できないでしょう。
他には足のむくみが解消するといった説も存在します。
調べてみたところ、こちらは一定の効果は期待できると言われているようです。ですが、風呂上りにマッサージやストレッチをすることでも十分足のむくみ解消は可能。
といった感じで、全身浴についていろいろと否定させていただきました。
が、一番の理由はもちろん水道代・ガス代が嵩むからです。
水道代・ガス代の節約にも大いに貢献するため、入浴する際には半身浴がおすすめです。
湯船に浸からない
お湯を溜めるタイミングを毎回考慮するのが面倒なのであれば、そもそも入浴はせずシャワーのみで済ませるというのも、有効な手段です。
そきほど半身浴は水道代・ガス代の節約になるとお話ししましたが、シャワーだけの利用のほうが当然経済的となります。
浴室の使用を短時間で済ませられるので、ユニットバスのデメリットを最小限にすることにもつながります。
浴室を使う時間やシャワーの温度にもよりますが、湿気を抑えることも期待できます。カビが発生しづらく衛生的な状態が長持ちしやすくなる点も、湯船に浸からないことのメリットと言えるでしょう。
シャワーラックを使う
シャンプーなどのボトルを収納するのには、シャワーラックがおすすめです。
ボトル類や石鹸などは、安全性や使いやすさから、浴槽からでも手の届きやすい位置に置いておくのが定石です。
ですがユニットバスの設計によってはちょうどいい置き場所・収納場所というのがないことがほとんど。
シャワーラックは、シャワーノズルをひっかけるための部品にとりつけて使うバスルームシェルフ(風呂用収納家具)です。
名前の通りラック状になっており、シャワーホースの傍らを収納場所として使うようなデザインとなっています。
他にも、バスルームシェルフとして使えるものには、
- コーナーラック……空間の隅に高さを使った棚を設けるアイテム
- バスタブトレー……浴槽の上に橋をかけるようにのせて使うアイテム
などがあります。
どれもシャンプーボトルなどの収納には有効。ですが狭いユニットバスで使うことを前提にすると、やはりシャワーラックに軍配が上がります。
ユニットバスの使いやすさを最優先してシャワーラックを導入するのであれば、プラスチック製ではなくステンレス製の商品を選ぶようにしましょう。
プラスチック製に比べてステンレス製の商品のほうが、水による腐食に強く手入れもしやすいのでおすすめです。
最後に番外編。
壁がマグネットの取り付けに対応しているユニットバスなら、磁力で壁にくっつけるシャンプーボトルディスペンサも使いやすいです。
最大のメリットは、見た目が断トツでおしゃれなこと。
マグネット対応のユニットバスでないなら、吸盤でくっつけるタイプのボトルディスペンサなら取り付けることができます。
ただし長く使用していると、吸盤の劣化や壁のよごれによってボトルがずり落ちやすくなるため注意。
なるべくものを置かない
ユニットバスに置くものは、なるべく最小限にまとめておきましょう。
トイレットペーパーが湿気によって使い物にならなくなることの対策でもありますが、ユニットバスを清潔に保つことも目的としています。
居室と同じようにユニットバスの空間においても、ものが多いと掃除が大変です。
仮にトイレ側の床を水洗いしようとしたとき、入浴用の備品やトイレ掃除の道具などが置いてあると、シャワーをかける前に邪魔になるものをどかさなくてはなりません。
換気をして水気を払うことを考えた場合も、空気の流れを阻害する要因となるため、湿気が残ってしまうでしょう。
なるべく手入れの負担を少なくするために、毎日使うもの以外はユニットバスの外に備えておくのをおすすめします。
水気はしっかり取り除く
(前項に関連しますが)浴室を使用したあとに壁や床、天井についた水滴は、換気や水切り用のアイテムを上手に活用して取り除きましょう。
水気を残しておくと発生するのは、ぬめりや水垢、カビなど。
衛星的に良くないのはもちろん、トイレ側の床が濡れていると、用を足すのも不快感が付きまといます。
ユニットバスの長所は、トイレのエリアまで水洗いできることですが、汚れを落としても水気が残っていたら、やはり菌の温床となってしまうでしょう。
- 換気扇を常時つけておく
- なるべく窓を開ける
- 扇風機(サーキュレーター)を使う
換気扇のランニングコストはたかが知れているので、基本的にはつけっぱなしで問題ありません。
(いちいちON/OFFを切り替えるのも面倒ですし)
窓があるユニットバスは数が少ないですが、もしあるならば天気のいい日は開口部を開けて換気の効率を上げましょう。
ぼくがもっともおすすめするのは扇風機を使った換気です。
扇風機を使ってユニットバス内に風を送り込むことで、季節や気温にとらわれず安定した換気を実現することができます。
サーキュレーターも同様の効果が期待できますが、狭い一人暮らしの部屋では扇風機のほうが使える場面が多いです。
最後に、湿気対策と直接関係はありませんが、ユニットバス用のスリッパを用意しておくのもおすすめです。
ユニットバスの中で、唯一直置きしてあっても許せるのがサンダル。床が濡れている状態でもトイレを使えたり、冬場の風呂掃除の寒さを和らげてくれたりします。
カビが生えたときに手入れがしやすいゴム製のサンダルが使いやすいです。
風呂掃除は、使用後なるべく早めに行う
浴室を使ったあとは、なるべく早めに掃除をするのが清潔に保つコツです。
身体を洗って出た老廃物や石鹸の残りかすは、放っておくと固まって、バスタブや壁などに堆積していきます。
とはいえ浴室の清掃は、腰を曲げて行うことも多く思っているよりも重労働。いくら20代の若い人でも毎日やるのは本当に大変です。
風呂掃除の負担を軽減するために、おすすめなのはスプレーを吹き付けるだけのこすらない洗剤。
洗剤の成分が汚れを浮かせ、シャワーで流したら完了という手軽さ。掃除用のスポンジを置かなくてもよくなる点も高評価です。
洗剤が汚れを浮かせるまでに少し時間がかかるので、その間にトイレ側の床や壁全体の水気を処理しておくと非常に効率的です。
(番外編)排水溝のフタを外しておく
ユニットバスに限ったことではありませんが、排水溝にはまっているフタは外しておいたほうがおすすめです。
いくらがんばって掃除をしても、すぐに汚れてしまうのが排水溝のフタ。髪の毛がひっかかっていたり、ぬめりが発生していたりして、触ることすら不快に感じる人は多いと思います。
フタがあることで、何かを落とした時に排水溝まで落下するのを防いでくれます。ですが頻繁にものを落とす人はそれほど多くはないはず。
排水溝のフタを外すことで面倒な掃除がひとつ減ります。
どうしても、ものの落下が心配な人や排水溝が露出しているのが気になる人は、使い捨てのヘアキャッチャーを設置しましょう。
汚れたらそのまま捨てることができるので、掃除の手間をかけずに清潔に扱えます。
ユニットバスが向いている人
最後にユニットバスが向いている人の特徴を紹介しておきます。
- 家賃が安い部屋に住みたい人
- 毎日湯船に浸からなくていい人
- 頻繁に泊まりに来る友人などがいない人
- 部屋をあまり利用しない人
自分が当てはまりそうな項目だけでもご覧ください。
家賃が安い部屋に住みたい人
多少の使いづらさがあってもいいから、とにかく家賃が安い部屋に住みたいという人は、ユニットバス付きの部屋を選択肢に入れても問題ありません。
前述したとおり、風呂・トイレが別になっている部屋の家賃は高い傾向にあります。
風呂・トイレ別という条件で家賃の安い部屋を探そうとすると、部屋が狭かったり交通の便が悪かったり、機能が不十分だったりと別のところにしわ寄せが発生します。
譲歩できる条件が多ければ多いほど選べる部屋は当然増加。その中でも風呂・トイレ別という条件が譲れると、選択肢がぐっと広がります。
「とにかく広い部屋に住みたい」や「駅から歩いて5分以内の物件に住みたい」などの好条件を希望する人にとっても、ユニットバス付きの部屋であれば、家賃を抑えつつ希望する条件の部屋に住むことができます。
毎日湯船に浸からなくていい人
毎日必ず湯船に浸かる、というこだわりがない人は、ユニットバスのデメリットが少ないため部屋選びの選択肢に加えてもいいでしょう。
身体を洗いつつ入浴しようとすると、今回の記事でも紹介したような効率的な手順が求められます。
面倒なことが嫌なのであれば、いっそのことシャワーだけで済ませることで万事解決。
入浴することのメリットはなくなってしまいますが、身体の汚れを落とすのであればシャワーを使って洗い流すだけでも十分に可能です。
以上のことから、毎日のバスタイムをシャワーでさっと済ませる時短主義の人は、ユニットバスのデメリットが少ないため、使いづらいと感じにくいはずです。
頻繁に泊まりに来る友人などがいない人
自分の部屋に外泊する知り合いが少ない人も、ユニットバスのデメリットによる影響を受けづらいです。
ユニットバスは風呂とトイレが一体になっており、それらを同時に使用するのには向いていません。
友人や恋人、家族などが部屋に泊まる場合には、ユニットバスを使用するタイミングをうまく調整しないと、一人で使用する以上の使いづらさが発生するでしょう。
自分の部屋を外泊に使用する人がいなければ、ユニットバスを使用するタイミングの考慮は必要最小限に抑えることができます。
自分以外の他人が浴室を使う予定がひとまずないようなら、ユニットバス付きの部屋は居住候補になり得るでしょう。
※安心してください。訪問者のいない生活を送っている人はけっこう多いです。
部屋をあまり利用しない人
前項の内容とは逆に、自分が外泊することが多く、あまり部屋を利用することがなさそうだという場合も、ユニットバスのデメリットは気になりづらいはずです。
仕事で帰ってくるのが遅く、寝泊まりするだけの機能が備わっていればOKという人も該当します。
ユニットバスだけでなく、その他の条件に関しても緩めの設定で部屋探しをすることができるため、住むことのできる部屋の選択肢は比較的多いでしょう。
部屋を利用する機会が少ないのであれば、当然ユニットバスを利用するのも短時間。
ですのでユニットバスのデメリットが気になりづらく、使い心地にこだわる必要がありません。
まとめ
デメリットばかりが気になってしまうユニットバス。
ですが工夫次第で使い勝手のいい空間に変えることは難しくありません。
世間一般的に使いづらいとされ人気がないことから、家賃が安い傾向にあるなどメリットも複数ありました。
使いづらそうという先入観だけでユニットバス付きの部屋を避けてしまうのはもったいないです。
初めての一人暮らしであれば、ユニットバスに対する評価もそこまで悪くないはずなので、生活を工夫する勉強だと思って、自分が住む部屋の選択肢に入れてもいいでしょう。
今回の記事が、ユニットバスのことで悩んでいる人のお役に立つことを願っております。
以上
今度こそ以上!