一人暮らしを始める際にかかってくる初期費用は膨大。
『部屋を借りる』という部分だけ切り取っても、地域や部屋のランクによっては30~50万円くらい初期費用がかかってくる場合もあります。
- 初期費用が高額なのは分かるけど、具体的な減らし方が分からない
- 対策があっても、結局知識がないと実践できないんでしょ?
このような理由から初期費用を抑えることを諦めてしまっている人も少なくありません。
今回は、専門知識がなくても実践できる、初期費用を安く抑える方法をいくつか紹介していきます。
……すみません、ちょっと盛りました。正確には『専門知識ゼロからでも実践できる、初期費用を安く抑える方法』です。
- 新生活にかかる初期費用を大きく抑えることができる
- 浮いたお金の分、ワンランク上の部屋に住むことができる(かも)
今回紹介する内容すべてを実践できなくても問題ありません。
ひとつでも実践できたら数万円単位で差額が出るものだけを紹介してあるので、自分ができそうな項目だけでも眺めてもらえたら幸いです。
初期費用の抑え方(入居編)
一人暮らしをする部屋を選び引越すまでの流れで、大きな初期費用が発生します。
そこで、特に注意しておきたい2点を解説します。
人によっては10万円単位で費用に差が出ることもあります。ぜひ確認してください。
不動産会社を厳選する
部屋を選ぶときに利用する不動産会社は、時間が許すかぎり比較検討するのをおすすめします。
捕捉すると、実際に利用するのは不動産会社と契約者(あなた)の間に入る不動産仲介業者のサービスになると思います。
不動産会社はこの仲介業者に自分の物件(アパートやマンションなどの部屋)の紹介・契約を委託しているのですが、物件によっては複数の仲介業者を委託先にしている場合があります。
それによってなにが起こるかというと、仲介業者によって、部屋の契約にかかる費用が変わってくるのです。
例えばコカ・コーラ社が生産したコカ・コーラは、スーパーやコンビニ、街の自動販売機など各所で販売されています。その販売価格が同じではないのと似たようなイメージと考えてもらえばOKです。
ここで重要ポイント。
不動産仲介業者は部屋を契約するのにかかる費用をオープンにしてくれません。なるべく契約者からお金を搾り取るために、ブラックボックス化していると言われています。
どうして部屋を借りるのにこれだけの費用がかかるのか不明瞭なまま、仕方なく高いお金を払っている人が多いのが現状。
一部の人から「不動産仲介業者は信用できない」と言われている一因はそこにあります。
実際のところ、仲介手数料の価格設定を知らない素人に対し、必要以上の金額を平気で支払わせている業者も存在します。
(法的な上限としては家賃の1ヵ月ですが、契約者に請求してもいい上限としては実質0.5か月分までです)
他にもさまざまなところで必要以上の支払いを求めてくる仲介業者もいるため、複数の業者を比較検討することは重要です。
仲介業者から部屋を紹介してもらったら、すぐに契約はせずまずは見積もりを出してもらいましょう。
ある程度知識に自身があるのであれば、契約する前に値段交渉をするのもいいでしょう。
上手な交渉例として、相手に選択肢を与える手段はとても有効です。
例として、賃下げor最初の数か月分の家賃を免除などの2択。この条件をのんでくれれば必ず契約しますよ、という意思を表示することで、相手も交渉に応じやすくなります。
(要求が通るかどうかは、不動産会社の判断が必要になることもありますが)
余談ですが、最初の数か月分の家賃をテンプレで免除してくれる物件も存在します。気になった人は『フリーレント物件』というキーワードで検索してみてください。
なるべく繁忙期を避けて引越しする
引越し業者を利用するときは、引越しの繁忙期を避けることで費用を抑えることができます。
※引越しのタイミングが自由に決められる人限定かもしれませんが、そうでない人にも引越し費用を抑えるのに役立つ方法を紹介します。
まず引越しの繁忙期について、ある程度予測できると思いますが、3月~4月上旬ごろの新生活が始まるシーズンです。
あとは10月前後も第2の繁忙期と言われ、割高になりやすい傾向があります。逆に閑散期としては、1~2月や長期休暇明けが狙い目とされています。
大学進学や卒業して社会人になるタイミングだと繁忙期を避けるのは難しいかもしれません。その場合は繁忙の時間帯を避けることで、コストを下げることができます。
具体的には、引越しのサービスを依頼するのは午前中ではなく、午後の時間帯を選びましょう。午前中は荷物の運び込みを早めに済ませたい人が集中するため、割高になる傾向があります。
また不動産を選ぶときと同じく、複数の引越し業者を比較検討することで、最安値のサービスを利用することができます。
複数業者の一括見積もりサービスとしては「引越し侍」が有名です。
1分程度でできる簡単な条件の入力で300社以上の業者の料金を参照できます。ちょっとした隙間時間に利用できるのも高評価。
引越し業者を利用するときは、繁忙期を避け、なるべく価格設定の安価な業者を選ぶことで、コストを抑えましょう。
初期費用の抑え方(商品購入編)
続いて、一人暮らしの生活に必要なものを購入するとき、人によって大きく費用をかけがちな2点の対処法を紹介します。
それでは解説スタートです。
こだわりがなければ高いルーターに手を出さない
ネットを接続するために必要なルーターはピンからキリまでありますが、そこまで値段が高くない商品を選ぶようにしましょう。
値段が高いルーターは、当然機能を多く備えています。もちろん無線電波の入り方もパワフル。
しかし狭い部屋で使う性能としては、持て余す機能が多いのが実際のところです。
例えば3万円クラスのハイエンドモデルルーターは、接続する機器が離れた場所にあっても無線が届きやすいです。しかし部屋が広くないのであれば、この機能による恩恵は少ないです。
複数の機器が無線を利用しても処理速度が低下しづらい、指向性が優れているため壁の向こうからでも通信が安定する、などの長所も、1部屋に住む一人暮らしにとっては大きなメリットとはならないでしょう。
今現在使っているルーターで、速度が遅かったり、通信が安定しなかったりで買い換えを検討しているなら、設定状況を疑ってください。
ルーターには通常、5.0GHzと2.4GHzの2種類の周波数帯が備わっています。
通信速度が遅いと感じているのならば、もしかすると2.4GHzの周波数帯で接続しているかもしれません。
2.4GHzの周波数帯は、壁を挟んだり機器が離れたりしても接続しやすいメリットがありますが、5.0GHzに比べて通信速度が遅くなります。
本体の裏面などに接続コードなどが記載されたラベルがあると思いますので、利用したい周波数帯の接続になっているか確認しましょう。
ハイスペックなルーターも数千円単位で購入できるルーターも、使っている周波数帯に違いはありません。
ちなみに5.0GHzと2.4GHz以外に、もう1つの周波数帯を持ったルーターもあります。
もちろん値段は高めなので特に理由がなければ選ばなくてOKです。
これからルーターを選ぶのであれば、一応確認しておいたほうがいいポイントを簡単に紹介しておきます。
オンラインゲームなどの動作にこだわりたい人は、ハイエンドのゲーミングルーターを選んでもいいでしょう。
特に理由がなければ、基本は数千円単位の商品、高くても1万円前後くらいの商品から購入してください。
家具・家電レンタルを利用する
最後に紹介する初期費用を抑える方法は、家具・家電のレンタルです。
いわゆるサブスク(サブスクリプション)という月額課金サービスの一種です。
ぼくも最近知ったのですが、家具や家電はレンタルして使う時代になってきています。
自分で家具や家電を買いそろえるより、レンタル料だけのサブスクのほうが、安くなる場合があります。
サブスクの利用におすすめなのは、
逆に利用を避けたほうがいい人としては、
サブスクを上手に利用することで、一人暮らしに必要なものを安価に用意することができるでしょう。
またサブスクのメリットのひとつとして、撤去にコストがかからないことがあげられます。
レンタル期間を終了した家具は業者が無料で回収してくれるので、利用者の負担が少ないです。
退去するタイミングで家具を手放そうと考えている人にとっては、引っ越しが身軽になるためおすすめです。
サブスクを利用するメリットは他にもあるため、気になった人は一度調べてみましょう。
まとめ
今回は、初期費用を抑えるために覚えておくことを、大きく分けて4つ紹介してきました。
- 不動産会社を厳選する
- なるべく繁忙期を避けて引越しする
- こだわりがなければ高いルーターに手を出さない
- 家具・家電レンタルを利用する
すべての対策を実践することができなくても、数万円単位で初期費用に差が出るものばかりです。
特に部屋選びは、今後数年間は生活の中心となる重要な選択となるため、なるべく妥協はしたくないところ。
不動産仲介業者から金づるにされないために、ちょっとでも知識武装しておくのをおすすめします。
より条件のいい部屋を契約するのにも、きっと役に立つはずです。