狭い部屋で使う寝具として、一度は折りたたみベッドを検討したことのある人は多いはず。
しかし「やめとけ」という口コミが気になって、購入に踏み切れない人も少なくないと思います。
- 折りたたみベッドは、確かにやめとけと言われる理由が複数ある
- しかしその多くが対処方法あり
- 何より6帖部屋の暮らしにとって、欠点を補って余りあるメリットが存在
折りたたみベッドは寝心地や耐久性の低さなどから、やめとけと評価している人が多いのは事実。
ですが上手に工夫して使えば、デメリットのほとんどが対策可能です。
ですのでやめとけと言われる理由と合わせて、自分が実践してきた対処方法もできるだけお伝えいたします。
記事後半では、ぼくが選んだおすすめの折りたたみベッドも紹介。
6帖部屋を快適にしたいと考えている人にとって有益な情報を詰め込みました。最後まで眺めてみてくださいね。
【対処方法があれば合わせて紹介】折りたたみベッドがやめとけと言われる10の理由

折りたたみベッドはやめとけと言われるのには、確かに多くの理由があります。
それらの理由について、6帖部屋で10年以上折りたたみベッドを使用したぼくが、実体験を交えて解説します。
とりあえず、折りたたみベッドが巷でやめとけと言われる主な理由は、下記のとおり。
折りたたみベッドがやめとけと言われる理由……
- 寝心地が悪く感じやすい
- マットレスの自由度が低い
- 耐久性が低い
- 寿命が短い場合がある
- 揺れたり動いたりしやすい
- 収納スペースとして利用できない
- たたんだベッドを置くスペースがいる
- 大きなサイズの商品があまりない
- オシャレに見える商品があまりない
- 折りたたむのに手間や労力がかかる
寝心地が悪く感じやすい
折りたたみベッドは寝心地が悪いと言われています。
折りたたみベッドは寝心地が悪いと言われる理由……
- マットレスの真ん中(たたむ位置)が切れ目になっている
- マットレスが薄い
マットレスにスプリングが入っていないことも多いですね。
(イメージとしては布団みたいな感じ)
普通のベッドを使ってきた人は、過去の寝心地と比較して折りたたみベッドの寝心地は悪いと感じやすいと思います。
対処法としては、マットレスの真ん中あたりに腰の位置がくるように寝れば、切れ目の違和感は感じづらくなります。
それと薄いマットレス=本体とマットレスが一体の商品の特徴であるケースが多いです。
ですのでマットレスがついていないフレームだけの商品を選べば、自分好みのマットレスも使えますよ。
マットレスの自由度が低い
とはいえ、折りたたむという構造を加味する以上、すべてのマットレスが折りたたみベッド向きとは言えません。
厚みがあるマットレスも使えないことはないですが……
- (折りたためないので)普通のベッドとして使うことになる
- 折りたたみベッド未使用時のマットレスの収納場所を用意する
といった対処が求められ、折りたたみベッドの長所ががっつり失われます。
ですがこれって逆に、マットレス選びであれこれ商品比較する必要性が薄いとも言えます。
時間に追われる現代人にとって、むしろメリットとさえ言えるかもしれませんよ?
耐久性が低い
耐久性が低いことも、折りたたみベッドのやめとけという評判につながっているようです。
- 金属フレーム:接合部分が弱め、耐荷重性が低め
- 木材フレーム:すのこの数が少ないと耐荷重性が低め
ぼくが使っていたものは金属フレーム(スチールパイプ)の折りたたみベッドでした。
確かに強度は低めで耐荷重性は100kg未満だったと記憶しております。
(販売されているものを見ると耐荷重90kgが多いので、おそらく同じくらい)
壊れないまでも、ネジが緩んでキシキシと音が出ることが定期的にありました。
ですがこれは「そろそろメンテナンスして~」という折りたたみベッドからのメッセージ。
耐荷重を守る+定期的なメンテナンスをすれば、耐久性の低さはそれほど気にならないと思います。
寿命が短い場合がある
それでも折りたたみベッドの商品によっては短命となるものも存在します。
短命となる主な理由……
- 金属の溶接部分が外れる
- 折りたたみの補助機構のバネが故障する
- マットレスがへたれてごつごつした寝心地になる
経年劣化が原因となることもあるので、基本中古品に手を出さないのがベター。
また前項と同様、定期的なメンテナンスで寿命を延ばせることもあります。
へたれたマットレスが交換できない場合は、その上にもう1枚マットレスや布団を敷いて使う方法もありますね。
揺れたり動いたりしやすい
ただしぼくの経験上、ネジがしっかり閉まった状態でも、折りたたみベッドは揺れたり動いたりすることがあります。
揺れる理由はフレームが軋むためですね。特に金属フレームは柔軟性がある分、ベッドに乗ったとき揺れを感じやすいです。
また折りたたみベッドはキャスターがついている商品も多いのですが、これによって動きやすくなることもあります。
ある程度厚みのあるマットレスを選ぶことで、揺れの感覚は緩和されるでしょう。
それとベッドを使うとき、キャスター付きの商品の場合、キャスターは固定で。
滑りづらいカーペット上などで使うと、なお良しです。
⇩のような折りたたみベッド用のマットを敷くのも効果的。

収納スペースとして利用できない
普通のベッドなら下に物を置くことができますが、折りたたみベッドでそれはできません。
この対策としては、そもそもベッド下を無理やり収納スペースにするほど部屋に物を置かないのが有効。
今ある収納スペースで収まりきらないなら、不要な物がないか一度チェックしてみるのが良いでしょう。
ただ収納スペースがほとんどない部屋などで、どうしてもベッドの下を収納スペースとして利用したいなら、
- 脚付きのベッド
- 収納機能付きのベッド
などを検討しましょう。
折りたたんだベッドを置くスペースがいる
折りたたみベッドは折りたたんだあとも質量が0になる訳ではないので、部屋のどこかに置いておくスペースが必要です。
基本的にたたんだベッドは壁際に寄せることになると思うので……
部屋の一角を折りたたみベッド用に空けておく必要がある
部屋の形状や窓の位置、家具の配置などによっては折りたたみベッドを置くスペースが確保しづらいケースも考えられます。
ただ6帖の部屋でもちょっと工夫すれば、折りたたみベッドの置き場所を確保することは可能です。
窓の位置は変更できませんが、家具の配置は折りたたみベッドを使うことを考慮した置き方に変更ができるはず。
大きなサイズの商品があまりない
折りたたみベッドは、大きなサイズの商品が少なめです。
ベッドが大きいと折りたたみの操作が重労働となりますので、当然と言えば当然。
それに狭い部屋を部屋を広く使うことを目的にするのであれば、必要以上に多きなベッドはいりませんよね。
一応セミダブルやダブルくらいのサイズの折りたたみベッドであれば、探せばいくつか商品が見つかりました。
ただシングルサイズより費用がかかりますので、購入を考えているならご留意を。
オシャレに見える商品があまりない
オシャレな商品が少ないことも折りたたみベッドがやめとけと言われる理由となっているようです。
これは確かにそのとおりかなと思います。
(通販サイトの人気商品でも「オシャレだから買った」という口コミはほとんど見ることがありません)
ベッドの状態でもダサい。折りたたんでもダサい。それが折りたたみベッド。
この点、インテリアにこだわらないインテリアコーディネーターとしては「ダサいから何?」
確かにオシャレであるに越したことはないが、ベッドがオシャレなことは部屋の快適性には無関係です。
(ぼくのように)見せる相手がいなければ、オシャレにこだわっても自己満足で終わることも考えられますからね。

折りたたむのに手間や労力がかかる
折りたたみベッドを購入したものの折りたたまなくなってしまった経験からやめとけ、と言っている人もいるようです。
軽量の商品でも25kgくらいの重量があるので、毎日たたむのはしんどい、という意見があるのも当然かなと思います。
(セミダブルやダブルのサイズだと、なおのこと重労働)
感覚的にはシングルのサイズだと操作がキツイと感じることはありませんでした。
ですので力が弱い、朝に弱い、といった人は小さめのサイズを選ぶのがいいかもしれません。
それと折りたたみベッドを買ったからといって、毎日折りたたむ必要はないかな、とも思います。
- 筋トレしたいときだけ折りたたむ
- 友人が遊びに来たときだけ折りたたむ
- 部屋を掃除したいときだけ折りたたむ
ぼくは朝のルーティンとして、寝坊しない限り基本毎日ベッドは折りたたんでいました。
しかし上記のような使い方でも、折りたたみベッドの利便性は十分享受できているとぼくは思います。
【6帖部屋と相性◎】折りたたみベッドがおすすめな理由

ここまで折りたたみベッドがやめとけと言われる理由ばかり解説してきましたが、もちろんメリットも存在します。
それもぼくが10余年使用したことからお察しのとおり、6帖部屋に暮らす人にとってかなり貢献度の高いメリットです。
詳しく伝えたい! ということで、こちらも個々に紹介していきます。
折りたたみベッドがおすすめな理由……
- 部屋が広く使える(約1帖分)
- 部屋の掃除がしやすい
- 部屋の模様替えのハードルが下がる
- 折りたたんだときに布団やマットレスはそのままでもOK
- 安い商品が多い
- 湿気に強い商品が多い
- リクライニング機能付きの商品もあり
- 組み立てがそこまで難しくない(or不要)
部屋が広く使える(約1帖分)
折りたたみベッドは折りたたむことで部屋を広く使えます。それも約1帖分。
ざっくりシングルベッドのサイズは……
- ベッド展開時:縦200cm×横100cm
- 折りたたみ時:縦31cm×横100cm
畳1帖分の大きさが(中京間と呼ばれるもので)182cm×91cm。
①と②の数値を比較して分かるとおり、折りたたむことで疑似的に部屋が1帖広くなる、という訳です。
部屋が1帖広く使えたら、家具配置の自由度が上がったり身動きがとりやすくなったり……メリットしか思いつきません。
折りたたみができるというシンプルな特徴ではありますが、過ごしやすい部屋作りにかなり効果的な特徴です。
部屋の掃除がしやすい
折りたたみベッドを使うことで、部屋の掃除がしやすくなります。
折りたためる・移動が容易な折りたたみベッドは……
部屋の掃除をする際に、ジャマにならない場所に退避しやすい
これを普通のベッドでやろうとしたら、とてつもない重労働となりますからね。
(というかベッドを移動させることなんて考えないと思います)
部屋をしっかり掃除できるだけでなく、家事の時短にもつながるでしょう。
貴重な休日、掃除にエネルギーや時間を持っていかれるのがイヤな人は、折りたたみベッドを検討する価値があるのではないでしょうか。
部屋の模様替えのハードルが下がる
前項に関連して、折りたたみベッドは本体の移動がしやすい分、部屋の模様替えがしやすいことも大きなメリットです。
初めて暮らす部屋で「どこに何を置けば一番使いやすくなるか」を最初から完璧に理解するのは難しいはず。
そうなると、どこかのタイミングで部屋の模様替えを検討することになります。
動かしづらいベッドが1つあるだけで、模様替えのやる気が失われ、
「本当はいろいろ配置変えたいけど、とりあえずこのままでいいか」
「とりあえずベッドの移動は諦めて、動かせる物だけ動かそう」
と言ったまま2年、3年と経過するのは望ましくないですよね。
特に初めての一人暮らしなら部屋作りに試行錯誤したいと思いますので、移動が容易な折りたたみベッドはうってつけと言えるでしょう。
折りたたんだときに布団やマットレスはそのままでもOK
折りたたみベッドの収納性が優れている理由の1つが、マットレスや布団をのせたままでいい点です。
同じく狭い部向けの機能に優れたソファベッドの場合……
- ソファとして使うときに布団を収納する場所が必要となる
折りたたんだ本体にそのまま布団やマットレスをのせておけるので、6帖部屋にとって貴重な収納スペースを圧迫しません。
折りたたむ以外に余計な手間が少ないことは、折りたたみベッドの使いやすさに直結しているとぼくは評価しています。
安い商品が多い
+αの機能を持った他のベッドと比べて、折りたたみベッドは比較的安く入手できます。
ソファベッドや収納付きベッド、ロフトベッドなどは10万円オーバーの商品がゴロゴロあるが……
折りたたみベッドは、10万円未満の商品がほとんど
※高機能+サイズ大で、ようやく10万円越えの商品がちらほら出現
感覚的にボリュームゾーン(一番多い価格帯)は1万円台かなと思っています。
⇩中には1万円未満で購入できる商品も……

狭い部屋に適した機能があって、しかも低価格。
新生活の初期費用を抑えたい人にとって、折りたたみベッドの大きな魅力と感じるはずです。
湿気に強い商品が多い
湿気に強い商品が多いことも、折りたたみベッドのメリットです。
そもそも折りたたんで移動ができる時点で通気性は良いのですが……
- 本体が薄くて湿気が溜まりづらい
- フレームが細くて空気が流れやすい
- すのこ構造やメッシュ状の床板の商品なら、通気性がさらに◎
そういえばぼくが使っていた折りたたみベッドも、湿気でカビが生えたり錆びたりはありませんでした。
6帖部屋などの狭い部屋は空気の流れがつくりづらく、湿気が溜まりやすい特徴があります。
そこの対策ができている点でも、折りたたみベッドは6帖部屋と相性が良いと感じています。
⇩マットレスが本体と一体の商品ですが、寝汗対策はできていると言えるでしょう。

リクライニング機能付きの商品もあり
折りたたみベッドの中には、リクライニング機能までついている商品もあります。

⇧3度目の登場。読書やゲームするときの座椅子としても使えていいですよね。
オマケの機能ではありますが、別でソファの購入を考えていた人の中には、
「え、これでソファの代用品にできるじゃん」
となる方も少なくないのではないでしょうか。
組み立てがそこまで難しくない(or不要)
すべての商品がそうではないかもですが、折りたたみベッドは組み立てがかなり簡単です。
しかも、部屋に届いたら組み立て不要ですぐに使える商品もあります。
家具の組み立てに慣れていない人からすると、意外と嬉しいポイントになるのではないでしょうか。
それとベッドの組み立てにはそれなりに広いスペースが必要となることが多いです。
6帖の部屋でそのスペースをつくろうとすると、家具のいくつかを動かす必要があるかもしれません。
このような余計な手間が折りたたみベッドなら最低限にできるというわけですね。
折りたたみベッドを採用する条件

以下の条件に当てはまる人は、折りたたみベッドの満足度が高くなります。
- 部屋を少しでも広く使いたい
- 寝心地にそこまで強いこだわりがない
- 体重が軽め
- 毎朝ベッドを折りたたむだけの活力と時間がある
- 費用を抑えたい理由がある
ここまでで紹介した内容と被る部分もありますが、一応それぞれの項目について簡単に補足。
①部屋を少しでも広く使いたい
⇒部屋が1帖広くなるだけで生活の自由度が増します。
②寝心地にそこまで強いこだわりがない
⇒横になって約8時間目を閉じている場所があればいいのであれば、デメリットを感じづらいです。
③体重が軽め
⇒耐荷重の数値に縛られることなく、商品選びがしやすいでしょう。
④毎朝ベッドを折りたたむだけの活力と時間がある
⇒折りたたみベッドの機能を最大限利用したいならマスト。
⑤費用を抑えたい理由がある
⇒時短家電など優先して購入する物があるなら。
折りたたみベッド経験者(+IC資格保持者)が選ぶ、6帖の部屋におすすめの商品

インテリアコーディネーターの資格を持っていて、かつ折りたたみベッドを10年以上使っていたぼくが、
今、6帖の部屋で使う想定で折りたたみベッドを選ぶならコレ!
という商品について、最後に紹介いたします。

素材や機能が優れているのに手が出しやすいOrion(オリオン)というメーカーの折りたたみベッド。
特別オシャレという訳ではありませんが、別にダサくもないと感じます。
それにクセが少ない分どんな部屋にも馴染みやすいので、むしろ見た目的には高評価というのがぼくの所感。

折りたたみがしやすいデザイン性も、このとおり抜かりなし。

床板にすのこ状の桐板がびっしり敷き詰められているので、
- 耐荷重性が高く
- 寝心地もゴツゴツしづらい
湿気にも強いので長く使うのにも向いていると言えるでしょう。
ダメ押しに標準搭載されているキャスターは、床を傷つけづらいポリウレタン素材。
スポーツシューズの靴底などにも使われるゴムのように弾力のある素材で、賃貸物件でも安心して使えます。
ただ組み立てはそこまで難しくなく、工具も付属のものだけで問題ないようです。
(家具の組み立てに慣れていない人でも作成できた、という口コミも多い印象)
自分好みの寝具が選べると考えると、マットレス別売りもむしろメリットと言えるかもしれませんね。
通販サイトneruco(ネルコンシェルジュ)ではベッド以外にマットレスも豊富に扱っています。
もちろん折りたたみベッド用のマットレスもあるので、ぜひチェックしてみてください。