「ソファベッドはソファとしてもベッドとしても利用できるらしいけど、実際使いやすいの?」
「狭い部屋に置いたらデメリットの影響が出やすくならないか心配……」
このような疑問や不安を解消する内容の記事となっております。
まず結論としてソファベッドは狭い部屋でも十分活用できます。ソファもベッドも置きたい人には、ぜひ使ってほしい家具です。
ただしかなりクセがあるので、使う人を選ぶ家具でもあります。
- ソファベッドと自分の相性を知ることができます
- 自分にとって最善のソファベッドのタイプが分かります
自分の部屋に合った商品、もしくは自分の生活スタイルに合った商品を選べば、ソファベッドはとても便利な家具になります。
記事の後半には、ソファベッドの購入がおすすめな人や商品の選び方なども紹介。
ソファベッドの購入を失敗しないためには必見の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
ソファベッドのメリット
まずはソファベッドのメリットについてご紹介します。
一人暮らしの部屋に置く前提で考えたところ、下記のメリットがあげられました。
- ソファ・ベッドを兼用しているため、別々で設置するより部屋が広く使える
では、解説に入ります。
ソファ・ベッドを兼用しているため、別々で設置するより部屋が広く使える
ソファベッドはソファとベッドの機能を兼ね備えているため、部屋の面積を圧迫しづらい点がぼくの考える唯一の長所です。
ですがこれこそ最強の長所とも思っています。
家具の占有率は部屋面積全体の30%以下にすることが、過ごしやすい部屋になる条件と言われています。
仮に6帖1部屋で想定すると、過ごしやすい部屋にするために家具を置ける総面積は1,8帖分ということになります。
1Kや1Rなどの部屋に多い6帖や7帖の間取りでは、ベッドとソファを別々に用意してしまうと、それだけで家具の推奨占有率を超過してしまいます。
もちろん30%という数値は一つの目安なので、それだけで生活がままならなくなる、ということはありません。
ですが部屋の間取りや、その他に配置する家具の量によっては、身動きがとりづらい環境となる可能性が高いです。
以上のことから、部屋の中でも特に家具の占有率が高くなりやすいソファとベッドをまとめたソファベッドは、狭い部屋に住む一人暮らしの生活にとって、重宝するアイテムと言えるのです。
ソファベッドのメリットと言われがちなこと
メリットが1つしかなかった代わり、というわけではないのですが、せっかくなので一般的にソファベッドのメリットと言われがちなことについて、真実を語ります。
- ソファ・ベッドを別々で用意するより値段が抑えられる
あくまでおまけなので、ささっと解説していきます。
ソファ・ベッドを別々で用意するより値段が抑えられる
一般的にベッドとソファを別々に買うよりコストが抑えられるとされていますが、いろいろな要素を加味すると、そこまで価格に違いはありません。
性能にこだわると、それなりに価格の高い商品を選ぶことになるため
ソファベッドはソファとベッド、両者のいいトコ取りをした機能性が最大のウリです。
しかし実際のところ、寝心地は通常のベッドにおとり、座り心地は専用のソファに比べて悪いものがほとんど。
ベッドとソファを単体で購入すると、合算した金額は確かに高くなります。
ですがベッドの機能、ソファの機能それぞれ自分にあったものを購入できます。
ソファベッドで両者と同じくらいの満足感を得ようと考えるなら、必然的に高品質な商品、すなわち値段の高い商品を選ぶことになるでしょう。
ベッド(品質:5点)+ソファ(品質:5点)=満足度:10点
ソファベッド(ベッドの品質3点+ソファの品質3点)=6点
ベッドやソファは低価格でもある程度の満足度を得やすいです。
一方ソファベッドはそれぞれの性能に特化しづらい設計のため、満足度を得るためには高級な商品を選ぶことになります。
ソファ・ベッドを別々で用意したときと比較して、コストに大きな違いは出にくい!
購入後にソファベッドが使いづらいと呟いている人たちは、その点を理解せずに商品選びをしている場合が多いようです。
ソファベッドのデメリット
続いてソファベッドのデメリットについて説明していきましょう。
一人暮らしの限られた空間で使用することを前提とした場合、下記がデメリットとして顕著と感じました。
- ソファ・ベッドの切り替えが面倒
- 通気性が悪いのに洗うのが難しい
- 座り心地・寝心地がイマイチなものが多い
- 耐久性があまりない
- 普通のベッドと比べて見た目がイマイチ
今回の記事のメインディッシュですので。ということで一つずつ解説していきます。
ソファ・ベッドの切り替えが面倒
ソファベッドはソファからベッド、ベッドからソファへ、商品にあった切り替えが必要になります。
切り替えの方法は、大きく分けて4つあります。
- リクライニング式
- 折り畳み式
- 引き出し式
- 分割式
どれも切り替えに手間が発生することがデメリット。
せっかくなので、それぞれの長所も含めて細かく説明していきます。
リクライニング式
もっとも数が多いのは背もたれを倒すリクライニング式のソファベッド。
比較的低価格の商品に多い切り替えタイプです。
主なメリットは、
このようになっています。
一方デメリットですが、
上記のようになっております。
リクライニング構造には金具が使われています。それを避けるために、ベッドとして使うときは横になる位置に気をつける必要があります。
ソファは壁にベタづけするのが一般的。ただしリクライニング式だとベッドにするために本体を壁から離す作業が発生するため、リクライニングの倒し代(余白)を考えて配置しなければなりません。
デッドスペースとなる床面は、物置として利用する人が多いようです。
整ったインテリア空間にこだわるなら、応接間の家具配置を参考にしてみてください。
応接間はソファを壁から離して配置しても不自然ではないレイアウトの見本になります。すべてを真似することは難しいですが、イメージを掴むきっかけにはなるでしょう。
折り畳み式
次に折り畳み式のソファベッド。
(折り畳みベッドではないのでご注意を!)
柔らかいベッドを2つ折り、もしくは3つ折りにしてソファに切り替える商品です。
主なメリットは、
このようになっています。
低価格のものが多いので、手が出しやすい点も魅力的。
一方デメリットですが、
上記のようになっております。
折り畳み式のソファベッドは、マットレスがへたりやすく、劣化に伴って寝心地・座り心地が悪くなっていきます。
コンパクトさは動かしやすいメリットでもありますが、寝返りが打ちにくいなどのデメリットも伴います。
ベッドの最低幅は70cmと決まっていますが、一般的には肩幅の2倍以上が、寝返りを打つのに必要だと言われています。
普段使用するベッドの他に、来客用のベッドとして購入するならいいかもしれません。
また学生生活の間にだけ使うなど、数年で処分すると割り切って購入するのもいいでしょう。
引き出し式
続いて紹介するのは引き出し式。
ソファの下部が引き出しのように前へとスライドできるようになっており、引っ張り出すことでベッドの面積を確保するソファベッドです。
主なメリットは、
このようになっています。
他の引き出し構造のソファベッドと比べて幅が広く、3人掛け(3シーター)の商品が目立ちます。
ソファとしてゆったりと座ることにも、ベッドとして横になることにも不自由は感じづらいでしょう。存在感もあり視界に入りやすいです。
一方デメリットですが、
上記のようになっております。
引き出し式のソファベッドは、その大きさや複雑な構造から、高額な商品が多いです。
当然価格に見合うだけの品質を備えています。長期間使用するソファを選びたいなら選択する優先度の高い商品が多いとも言えるでしょう。
そしてソファの状態でかなり横幅をとるため、たくさん家具を置きたい人は部屋に圧迫感が生まれやすいです。
横幅がある分、部屋のどこに置くかも悩むことになるかもしれません。
たとえば普通のベッドは窓の横に置いても違和感は出にくいですが、ソファベッドの場合、窓のサイズによっては『なんか違う感』がはっきり出ます。
(ベランダに出るための大きな窓の前は確実にNG)
以上のことから、購入前にどこにソファベッドを置くか計画しておくことが特に重要なタイプとなります。
分割式
最後に分割式のソファベッドです。
小さなソファを自分の好みの組み合わせで並べ替えることができるタイプとなっています。
主なメリットは、
このようになっています。
分割式のソファベッドは、一言でいうと自由度の高さがウリです。
自分の生活スタイルに合わせて座面やスツール、オットマンなどを配置することが魅力的なタイプ。
スツールやオットマンは、
- ソファとして1人で使うときは足置きとして使う
- 訪問者が複数いるときは、座面として活用する
など応用が効きやすいです。
一方デメリットですが、
上記のようになっております。
まずソファとソファの間に隙間が生じやすい点について。神経質な人にとっては気になる欠点となるでしょう。
寝相が悪い人はソファの一部を離岸させてしまい、朝には体の一部が床に落ちていたなんてことも考えられます。
主な対策としては
- ソファの足に滑り止めをつけておく
- マットレスや敷布団を併用する
ソファの足に滑り止めをつけておくことで、摩擦が起きやすくソファがずれにくくなります。カーペットを敷いた上で使うのもある程度効果が見込めるでしょう。
それでも多少の隙間はできてしまうと思いますので、どうしても気になる場合はマットレスや布団を敷いて使いましょう。
通気性が悪いのに洗うのが難しい
ソファベッドは通気性が悪いのにも関わらず、洗うことが難しいため長く使うことで不具合がでやすいです。
人間は寝ている間に、コップ一杯ほどの汗をかくといわれています。その汗がソファベッドにしみこむと、カビや臭いの発生につながります。
ですので普通の人より寝汗をかいてしまう人などは、ソファベッドは使いづらいと感じてしまうかもしれません。
対策としては、マットレスが取り外しできる商品を選ぶ方法が有効です。
それでも長期間使っていると、ごまかすことのできない臭いが染みつくことがあるでしょう。そんなときはマットレスだけ買い替えるなんて手段がとれます。
この対策の難点としては、
- 選べる商品が限られる
- 付属品としては値が張る
などがあげられます。
安価なソファベッドでできる対策としては、睡眠時に吸収力の高いタオルを敷いて、その上に寝る方法があります。
またソファベッドのサイズによっては、布団などを敷くことが可能。
なので別で敷布団やマットレス(ソファベッド専用じゃなくても可)を持っているなら、寝るときはソファベッドの上にそれらを敷くのも、安直な手法ですがかなり有効です。
座り心地・寝心地がイマイチなものが多い
ソファベッドはソファとベッド、2つの機能を持った万能選手と思われがちですが、ソファ以下の座り心地、ベッド以下の寝心地を併せ持った、器用貧乏な家具でもあるのです。
※メリットと言われがちなこと、で説明した内容は割愛します。
高級なソファベッドを選んだとしても、ソファの性能とベッドの性能、両方の性能が優れているとは限らない点も厄介なポイント。
ソファとベッド、両者の満足度を同時に満たすのは難しいでしょう。
(見た目も評価基準に加えるでしょうから、理想を追求しすぎると選べる商品がなくなってしまいます)
対策としては、妥協点を設けるしかありません。
「睡眠の質を良くしたいから、ベッドとしての性能が高いソファベッドを選ぼう」
「休日にゆったりできる空間に重点を置きたいから、ソファとして使いやすい商品にしたいわ」
といった具合に、自分にとって優先度の高い要素が決まっていると、商品選びがしやすくなります。
耐久性があまりない
低品質なソファベッドは耐久性が低いことが多く、長く使うことが難しいです。
たとえばリクライニング式のソファベッドの場合、シートの下にあるリクライニング構造が何かの拍子で破損してしまうと、いっかんの終わり。
他には商品の座り心地、寝心地を左右するクッションについて。
何度も使うことでクッション素材がだんだんへたってきて、快適な使い心地が損なわれることが考えられます。
別の項目でも少し触れましたが、比較的低価格で販売されているソファベッドには『すぐに座面がヘタって使い物にならなくなった』という口コミが多い印象です。
普通のベッドと比べて見た目がイマイチ
ソファベッドは選べる商品が限られるため、好きな見た目の商品が選べません。
機能性を重視する人はともかく、インテリアにこだわりたい人にとっては由々しき問題です。
- 他の家具との調和ができない(浮いた印象になる)
- 家具の配置自由度が下がることがある
- 過ごしやすい空間をつくれない
「どれも見た目がイマイチ……」と感じている人は、店頭販売されているものだけでなくインターネットで商品をいろいろ検索してみてください。
ちょっと探せば、4万件以上のソファベッドの画像が見つかるはずです。商品によっては同型モデルでもカラー展開している場合もあり、好みのソファベッドが見つかりやすいです。
またソファベッドは上からカバーをかけることで見た目はいくらでも変更できます。
厳選に厳選を重ねて選んだソファベッドだったとしても、いつかは飽きがきます。ですので後から変更が効きやすい『色』にはあまりこだわらないほうがいいかもしれません。
ちなみに見た目の中でも、とりわけサイズ感を気にしている人も少なくないはず。
「ソファとベッドを兼ねているからスペースをとりづらい、ということでソファベッドを検討したけど、思っていたよりも部屋の面積を圧迫しそうだな」と感じている人に、ぼくは折り畳みベッドを推奨します。
すべての折り畳みベッドがそうではありませんが、折り畳むことで標準的な本棚よりも小さい専有面積しか必要としません。
なるべく広いスペースを確保したいなら、折り畳みベッドを検討してみてください。
どんな人がソファベッドを購入すべきか
ソファベッドを購入するのがおすすめなのは、下記のような人です。
- 部屋が狭いけど、とにかくソファを置きたい人
- 泊まりに来る友人がいる人
- 今後広い部屋に引っ越すことを想定している人
- 女性
それぞれどのようなソファを選ぶべきかも合わせて説明します。
部屋が狭いけど、とにかくソファを置きたい人
一人暮らしにはソファがマスト、という人は購入を検討して問題ありません。
特に高級感のあるソファを使いたい場合や、ゆったりと使える広さのソファが欲しい人は、ベッドとの両立が難しいため、ソファベッドを選択すべきです。
見た目だけでもこだわりたいなら、レザー素材の商品がおすすめです。
多少シンプルなデザインでもずっしりとした質感で高級感を演出しやすいでしょう。
「とりあえずインテリアの一つとしてあればいい」ということであれば、まずは1万円前後の手が出しやすいソファベッドを使ってみてください。
使い心地としてはベッドとしての機能がある程度整っていればいいはずなので、商品の絞り込みもしやすいはずです。
泊まりに来る友人がいる人
遊びに来た友人がそのまま泊まっていく、というケースが多い人はソファベッドがあると、なにかと便利です。
友人と談笑したりゲームに興じたりする時間にソファがあると、ゆったりくつろげてリラックスできます。
女性であれば機能性を度外視して、可愛らしい見た目で選んでしまってもいいでしょう。
またソファベッドの他にメインで使用するベッドを用意しておくことが前提となるため、部屋面積を圧迫することがマイナス要素となるでしょう。
対策としては……
- メインの寝具は布団や折り畳みベッドを使う
- 1人用のソファベッドを2つ並べて使う
2つ目の対策について、1人用のソファベッドを2つ並べて、疑似的に2人掛けソファベッドとします。
片方が破損、もしくは劣化した場合に買い換えが容易な点もメリットといえるでしょう。
一人の時間を満喫したい人
前項とは対照的に、自分の時間を大事にしたい人にとっても、ソファベッドは貢献してくれるでしょう。
ソファはくつろぎの象徴。YouTubeや映画などの映像コンテンツを長時間楽しむなら、ソファベッドはうってつけ。
一人暮らしの部屋は、自分が一番快適に過ごせる空間でなくてはなりません。
その空間を実現させるためにソファが欲しいけどスペースに余裕がないという場合、ソファベッドは必須ツールとなり得るため購入を検討して問題ありません。
PCで映像コンテンツを視聴する場合も、テーブルの高さに合わせてソファベッドを選びましょう。
折り畳み式のソファベッドはベッドとして展開したときに視線の位置が低くなります。モニターの映像が見づらくなりそうなら、避けたほうが無難です。
(スマホのアプリや読書などを楽しむだけなら問題なし)
女性
女性は選べるソファベッドの種類が男性よりも多いので、自分好みの商品を見つけやすくソファベッドはおすすめと言えます。
女性は小柄な人が多いため、大きなソファベッドでなくても満足感を得やすいです。ですので男性よりもソファベッドの選択肢が多くなります。
さらに男性に比べ体重が軽いので、マットレスにかかる負担が小さく、クッション性が長持ちしやすい点もおすすめのポイント。
色合いや素材の質感なども大切ですが、どんな使い方をするかをイメージしておくことで、商品選びの失敗率が激減します。
例えば……
- いつまで使うつもりなのか
- ソファとベッド、どちらの機能を重視するのか
- メインで使うorサブの寝具(来客用)として用意するのか
ソファベッドは購入したあとに処分がしづらいので、ゆっくり慎重に選びましょう。
ソファベッドの選び方
最後に、ソファベッドの選び方についてお伝えします。
結論から言うと、ソファベッドを購入するときは、使い捨て前提の安いものか、多少値が張ったとしても高品質なもののいずれかにするべきです。
ひとまず3万円以上の価格の商品を購入しようと思ったら、必要以上にレビューを参照してください。
高額=いいもの、であることが大半です。ですが……
- 使いはじめは上質な商品だったけど、劣化したら座り心地(や寝心地)が思った以上に悪くなった
- ソファ・ベッドの切り替え構造がすぐに壊れてしまい、使いものにならなくなった
などの問題が発生する可能性も0ではありません。
値段が値段なだけに、多少の不具合なら捨てるのが勿体ないと感じてしまう人が多いと思います。しかし壊れたソファベッドが生活の足かせになってしまうでしょう。
このような話を踏まえて、再度商品の選び方です。
特に学生さんなど初めての一人暮らし中(もしくは一人暮らし直前)であれば、かさ張りがちな初期費用を抑えることにもつながります。
当然品質がいいため長期的に使いやすいです。使い心地だけでなく、インテリアとしても部屋のランクを上げるのに大きく貢献するでしょう。
狭い部屋でも上手に家具を配置すれば、3シーターのサイズでも置くのは難しくありません。
今後広い部屋に引越したときにも活躍してくれます。長い付き合いになると思いますので、商品選びはとても重要です。
まとめ
今回はソファベッドのことについて解説してきました。
ソファベッドは、便利さ以上に欠点の数の多い家具です。
しかし、限られた空間において、
- より上質なインテリアコーディネート
- 過ごしやすい部屋づくり
などに、ソファベッドの存在は大いに貢献してくれると個人的に強く思っています。
ソファベッドが気になっているけど、購入しても失敗しないか悩んでいる人にとって、今回の内容が役に立てば幸いです。
それではまた。
今度こそまた!